天竺渡来佛伝図レリーフ「釈迦一代記」 - 壷阪寺

壷阪寺の佛伝図レリーフについて

石造仏伝図浮彫について

 壷阪寺の石造仏伝図浮彫は、南インド、カルナタカ州カルカラにおいて、延べ5万7000人の石彫師の手によって、インドの石に彫刻され製作されたものである。

 原図は、奈良教育大学教授小川清彦氏がインドを旅し、釈尊の道を訪ねて構図をまとめたもので、数百に及ぶ仏伝図の中から、比較的誰でも知っている釈尊の道が描かれている。

 この石造浮彫は、高さ3m、全長50m、重さ300トンに及ぶ大石造美術であるが、インドでは、輸送の都合上各場面を数個に分断し彫刻された。そしてその結合・修正は、高松市郊外庵治町で行なわれたが、本体の彫刻は何千年もの間、石を刻んできたインドの人たちの技術をそのまま見ていただくように、いっさいの修正を加えなかった。また、石造浮彫を支える基壇の石は、先に壷阪寺に安置された大観音石像と同じ古石が使われている。

大石造仏伝図エリアから見える大観音石像
佛伝図レリーフから見える大観音石像
当時のインドでの採掘の様子
当時のインドでの採掘の様子